久しぶりに映画を見ました。
現在大ヒット中のアニメ映画でも、迫力のサスペンスでもなく、
静かなドキュメンタリー。
「カレーライスを一から作る」という作品です。
内容はまさにタイトルそのもの。
「一から」カレーを作るため、畑で野菜や米やスパイスを育て、
土をこねて食器をこしらえ、海水を煮て塩を採り、鳥まで飼育
するのです。
武蔵野美術大学、関野吉晴教授と学生たちの、約9ヶ月の活動の
記録です。
映画を見ながら、わたしは自分の「日常」について思いを巡らせて
いました。
人間は毎日、他の生き物の命をわけてもらって生きています。
でもこのことを、自らの生活に一体どこまで引き寄せて考えられて
いただろうか。
わたしたちが通常「日常」と感じていたことが、実は全体において
かなり小さな部分にすぎないのではないか、と。
育て、屠り、食べるといったひとつのつながりがあって初めて、
人間の生活を象っているということでしょう。
そう考えると今まで平面的な形でしか捉えられなかったものが、
別の角度から新たな輪郭線を与えられて、立体的に立ち上がって
くるような気がしました。
見たばかりの映画の感想を述べるのは、まだ消化しきれていない
部分もあって難しいですね。。
漠然とした文章で申し訳ないですが、気になる方はぜひ劇場で
実際にご覧ください。
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