あの頃

部屋の片付けは苦手です。

日頃から少しずつやっていればいいものを、後回しにしてどんどん

物を積んでしまうから、崩れ落ちる本、溢れる画材。

まったくはかどりません。

 

四苦八苦するうちに、過去に描いた絵やスケッチなどが出てきました。

ほんの23年前のものなのに、ずいぶん今と違って見えます。

もっと別のやり方があるのに、とか、違うアプローチをすればいいのに、とか、

その当時気付けなかったことに気づいたり、他人に指摘されたことの意味が、

今になって納得できたりします。

わたし、上手になったんだなあ、と不遜な感動に浸るのでした。

 

時を経て拓ける世界は、きっとあるはず。

懐かしい絵は、そんな未来へのエールなのでした。