里芋

里芋をたくさんいただきました。

 

里芋は、皮ごとゆでればぺりぺりつるんと手でむけると、

何かの本に書いてありました。

粘りけが強かったため、つるん、とはいきませんでしたが、

ゆでたてに塩をつけてそのまま食べたら、一瞬で至福のとき。

味をつけて煮付けるつもりが、この調子であっという間に

なくなりそうです。

 

芋をむきつつ考えてみると、今年も色々あった。

淡々と過ぎていたようでも、春夏秋冬朝昼晩と、ひとつとして

同じではない日々を、どうにかこうにか乗り継いでいたなあと

思います。

 

来年も里芋のとろけるような舌触りを、しみじみ味わいたい。

大きなことが達成できなかったとしても、小さな毎日の実感こそ、

得難いものなのだと忘れないようにしたい。

 

1231日と11日の境目は、本当は特別ではない、いつもと

同じ通過点なのかもしれません。

けれども目線は、いつもよりほんの少しだけ先へと向いています。

 

365日の感謝を込めて、2018年を締めくくりたいと思います。

どうぞみなさま、よい年末年始をお過ごしください。