PICTURE BOOKS

Original Work

みずたまりの国

 

ようちゃんは、水たまりの中から「けしごむくじら」を拾い上げようとして、みずたまりの国に入り込む。海の底のような町は不思議で美しいが、なんだか寂しい。ふいにけしごむくじらが本物のくじらになってやって来る。ようちゃんは大きく腕を広げてくじらをつかまえると、元の世界に帰ってくる。

 
 
 

 

 

 

 

 


ちいさなおきゃくさま

 

平和な午後、オオクマのもとへコグマが遊びにやってくる。元気に暴れ回り、オオクマはすっかりへとへと。

やっとコグマが帰ると、オオクマはほっとしたかと思いきや、なんだか寂しい気持ちになる。 後片付けをしてお茶を飲んでいると、コグマは戻って来て…。
 
 

 

 

 

 

 


はしります

 

学校の門を飛び出して、猛スピードで走る「わたし」。

みんなを追い抜いてどんどん走って行きます。

あまりに元気がよすぎて、ついに…?

 
 
 

 

 


Folklore

盛久(もりひさ)


源平の合戦後生け捕られた平盛久は、護送の途中、日頃より信仰していた清水寺に参詣する。いよいよ処刑という時、盛久が広げた経巻から光が差し、武士が振り上げた太刀はまっ二つに折れてしまった。不思議な出来事から命を救われた盛久は、祝いの酒宴で舞を披露するが、油断は禁物として早々に引き上げて行くのだった。

 

野宮(ののみや)

 

野宮を訪れた旅の僧は、ひとりの里女に出会う。聞けば今日九月七日は源氏が六条御息所に会うため、忍んで野宮を訪れた日だと言う。女はやがて自身が御息所であると明かし、鳥居のもとで姿を消す。夜、菩提を弔う僧のもとに御息所が現れ、死しても尚迷い続ける心のうちを語る。火宅の門を出ること叶わず、御息所はまたもと来た道を帰って行くのだった。

自然居士(じねんこじ)

 

京・雲居寺の自然居士のもとへ、ひとりの少女が現れる。少女は自らの身を人買いに売って得た小袖を、親の供養のために納めに来たのだった。事情を知った自然居士は人買いらのあとを追う。少女を返してほしければ芸をしてみせよ、という人買いの不当な要求に耐えた自然居士は、見事少女を取り戻すことができた。

大会(だいえ) その1

 

修行を積み、力をつけた天狗。鳶に姿を変えゆうゆうと空を飛び回っていたが、ふとした油断から子どもに捕らえられてしまう。絶体絶命、大ピンチの天狗。そこへ僧が通りかかり、あわやというところで救ってもらったのだった。

(その2に続く)

大会(だいえ) その2

 

山伏に姿を変え恩返しにやって来た天狗に、僧は霊鷲山での釈迦の説法の場面を見せてほしいと望む。天狗が壮大なパノラマを展開してみせたところ、仏法の守護神たちの怒りを買ってしまう。帝釈天に痛めつけられた天狗は、這々の体で逃げ失せるのだった。

2013年 アクリルガッシュ、段ボール
2013年 アクリルガッシュ、段ボール

 

こぶとりじいさん

 

 気のいいじっちゃは、左のほっぺたにある大きなこぶを取ってもらおうと、山のお堂に泊まりがけでお参りをした。真夜中、楽しげな歌が聞こえてくるので見てみると、なんとお堂の前で恐ろしい鬼たちが輪になって踊っているではないか。あまりに楽しそうなので、思わずじっちゃも一緒になって朝まで踊り明かした。鬼たちはまた来る約束にと、じっちゃのこぶをぺろっと取って消えて行った。

 その話を聞いた隣のじっちゃは、自分も右のほっぺたにあるこぶを取ってもらおうと、真似してお堂に泊まり込んだ。だが、いざ鬼を目の前にするとおっかなくて、ぶるぶる震えだしてしまう。鬼たちはじっちゃの左のほっぺたにぺしゃんとこぶをはりつけると、帰って行ってしまった。

2013年 アクリルガッシュ、色鉛筆、ボール紙
2013年 アクリルガッシュ、色鉛筆、ボール紙

 

こびとのくつや 

 

 まずしいくつやの夫婦が、仕事場に材料の皮を置いておくと、翌朝りっぱなくつが出来上がっていた。不思議なくつのおかげで大繁盛したくつやは、ある晩そっと様子をうかがってみることにした。すると、はだかのこびとがふたり、だれもいない仕事場でせっせとくつを作っているのだった。

夫婦はこびとに恩返しをしようと、小さなくつと、上着、ズボン、くつ下をふたり分作って置いておいた。

 その晩、贈り物を見つけたこびとは大喜びで外へ飛び出して行った。くつやの夫婦はいつまでもこびとのことを忘れずに、せっせと働き続けた。

2013年 透明水彩、紙
2013年 透明水彩、紙

 

ばけくらべ 

 

 きつねとたぬきが、お互いの技を競ってばけくらべをする。地ぞう様に化けて、たぬきのそなえたにぎりめしを食べてしまったきつね。仕返しをしようと、たぬきはむすめの姿に化ける。しかし、おいしそうに見えて思わず手をのばしただんごが、またしてもきつねの仕業。くやしいたぬきは山のとうげでの勝負を仕掛ける。

 翌日、きつねが山のとうげに着くと、向こうから見事な大名行列がやってくるではないか。これがたぬきの化けた姿だと思って、なれなれしく口をきいたら、なんと本物の大名行列だったから大変。きつねはさんざんたたかれてしまったという。

 

2013年 アクリル絵の具、透明水彩、色鉛筆、板
2013年 アクリル絵の具、透明水彩、色鉛筆、板

三枚のお札

 

 山の中で、おにばばあにとらえられたこぞうは、おしょうさんからもらった三枚のお札を使って逃げ出そうとする。一枚目で身代わりを、二枚目のお札で大きな砂山を、三枚目のお札で川を出現させ、なんとか寺に帰り着くことができた。

 おしょうさんはこぞうを縁の下に隠し、追いかけて来たおにばばあにばけくらべをしようと提案する。張り切って天井につくほどに大きく大きく変身するおにばばあ。「でも小さくなるのはむずかしかろう。」そう言われて、今度は小さく小さく縮んでいった。

 まめつぶほどになったおにばばあを、おしょうさんはひょいとつまんでおもちにはさむと、ぱくっと食べてしまった。